トヨタでも売れ筋のMクラスミニバン、ノア。運転しやすく、利便性に優れ、コストパフォーマンスも高いというファミリーカーのお手本のような存在だ。兄弟車のヴォクシーに比べるとクセがなく、万人受けするオーソドックスなルックスを持つ。ちなみにスズキ・ランディの四代目（R90C型）は90系ノアのOEM車になる。
初代の60系ノアは2001年11月にタウンエースノアの後継車として登場。プラットフォームは一新されており、FR（後輪駆動）からFF（前輪駆動）とすることで低床化。全長やホイールベースも大きく延長し、タウンエースノアよりもゆとりある室内空間を実現した。今では当たり前の両側スライドドアも、当時はトピックだった。
二代目の70系は2007年6月に、三代目の80系は2014年1月にデビュー。いずれも好セールスをキープしてファミリーミニバンとしての地位を確固たるものにすると、2022年に四代目の90系へとフルモデルチェンジ。新たにTNGAプラットフォームを採用し、ハイブリッドシステムも全面刷新。モーターの出力は16％向上させつつ、重量は15％の軽量化させるなど進化を遂げた。
また90系ノアは全幅が1730mmと拡大されたことで3ナンバー車になったが、全長は4700mm以下をキープ。レーダークルーズコントロールやアドバンストパーク（オプション）といった支援機能も搭載されているので、ビギナーでも取り回しに困ることはないだろう。
さらにフリーストップバックドアや荷室床下に容量104Lのスーパーラゲージボックスを備え、跳ね上げ式のサードシートもストラップ不要で固定できるなど、荷室まわりもより便利に。家族でアウトドアレジャーを楽しむにもピッタリな1台になっている。