軽く車高をアゲてみた。デコボコしたオフロードタイヤも履かせてみた。だけどまわりを見たら、似たようなカスタムもけっこう増えてきた。そこまでイジるつもりはないけれど、他と同じじゃつまらない。なにか、もう一手が欲しい。そんな声に応えて作られたのが、純正フロントバンパー対応の「Bull Bar(ブルバー)」。ボルトオンで手軽に装着でき、それでいてオフロード感もしっかり高められるアイテム。もちろん車検対応品となる。
ブルバーといえば4WDの世界ではおなじみの存在。カンガルーバーやグリルガード、フロントバンパーガードとも呼ばれ、RVブームが巻き起こった90年代を知る人なら、一度や二度ならず見かけたことがあるに違いない。しかし、もともとは野生動物との接触事故から車体を保護するための実用品。文字通り、カンガルーバーはカンガルーとの衝突に備えたモノだからカンガルーバーなのだ。よって見た目もそれなりに頑強。
日本でブルバー、カンガルーバーはドレスアップ的な意味合いが強いとはいえ、サイズが大きくゴツいタイプがほとんど。確かにランドクルーザーやハイラックス、ラングラーといったガチのクロカンが装備していると迫力が出ていい感じなのだが、一般的な軽自動車には少々ミスマッチ。そこでKLCでは、スズキ・エブリイやダイハツ・ハイゼットカーゴをはじめとする軽バン、スズキ・キャリイ、ダイハツ・ハイゼットトラックなどの軽トラ、あるいはスズキ・ハスラーやスペーシアギアなど、「リフトアップが似合う軽自動車」をターゲットに、もっとカジュアルに装着できるブルバーの開発を開始した。
KLCブルバーのデザインはシンプル、そしてサイズはコンパクトがモットー。本場のカンガルーバーのようにハードな作りではなく、ボトムから滑らかに立ち上げたスタンダードな台形タイプとなる。この立ち上げの高さと横幅の比率、つまりタテヨコのバランスは特にこだわった部分。ワイドに広げすぎず、立ち上げすぎない絶妙なラインを突いている。きちんとブルバーらしくタフさやワイルド感を出しつつも、不必要なほどのゴツさは感じさせない。
パイプの太さもちょうどいい。これより細いと華奢な印象になるが、太いとやはり浮いて見えてしまう。さらには立ち上げの角度や曲げ部分のアール具合、腹下に巻き込むようなボトムの処理など、ディテールまで手を抜かず、各車の純正フロントバンパーにマッチするよう丁寧に作り込まれている。いずれもボディにガッチリ固定する構造につき、ちょっとやそっとで脱落したりはしない。ドレスアップパーツであると同時に、きちんとバンパーガードとしても機能するから、キャンプや釣りなど、アウトドアユースにも向いている。
■対応車種:エブリイ アトレー ハイゼットカーゴ